下書きなしの完全フリーハンド・・・
下書きなしの完全フリーハンド・・・
なぜ下書きなしで絵が描けるのか?を説明してみようと思います。
実は昔の私は下書きに頼って絵を描いていました。
でも、その描き方では不満足になってきました。
エアーブラシをやっていくうちにあることに気がつきました。
微量の色を少しずつ入れていけるのがエアーブラシ。
ボカシが得意なのがエアーブラシ。
薄くボケた状態から少しずつ絵を進めていけば、下書きがない状態からでも絵の位置出しをしていける!ということに気がついたのです。
その頃から、私は絵を描くことの本当の喜びを味わうようになったような気がします。
エアーブラシの特徴を活かした描き方がこの描き方だ!と思うようになってからは、講習の中でもその理屈とその描き方を教えるようになりました。
その描き方をすれば上手な絵を描けて当たり前!と私は思っているのに、多くのペインターは下書きを施して絵を描く人ばかり、下書きを頼りにしないと描けない人がほとんどということが最近になってわかりました。トップクラスのエアーブラシを教える先生自体が下書きがなくては人物画等を似せて描くことが出来ないというのが現実的な話です。
以前、ある人がうちに訪れてきたのですが、その人はすごく名の通った有名エアーブラシペインターでした。
その方が私にその時聞いてきました。
「トレース(下書き)もせずにどうしてそんな絵を描けるのですか?」
「実は私ダブルアクションタイプのハンドピースの操り方がイマイチわからないんです。よければアドバイスして下さい!」
とのことでした。
最初の私はそのことにビックリ仰天でしたが、その後すぐにお互いの有意義な勉強会という展開となっていきました。
そんなことがあり、益々現状が浮き出てきたのですが・・・
ここで皆さんに言いたいことは、今のエアーブラシの世界はまだまだそんな状態だから、まだまだいけるぞ!現在一線で活躍しているペインターも勉強中。だからチャンス!と言いたいのです。
下書き無しでも上手な絵が描けるのがエアーブラシの醍醐味です。
あなたは下書きを頼りにして絵を描きたいですか?
どうせなら下書きに頼らず絵を描いていきたいと思いませんか?
下書き無しで描ければ、下書き有りでも描けるのは当然のことです。
エアーブラシだからこそ、下書きが無くても絵が描けるのです。
エアーブラシだからこそ、自然に絵心も芽生えてくるのです。
私もまだまだ勉強中の身ですが、下書きも何もないキャンバスへ自分のイメージをぶつけ、カッコ良さとかだけではなく、”心ある絵”を描いていきたい!と最近思うようになってきました。模写はともかく、自分のオリジナルとなってくると難しさを少々感じますが、単にエアーブラシを扱える技術者としてではなく、本物のエアーブラシアーティストを目指したいと思っています。
私は絵心も何も無かったけど、エアーブラシのおかげで絵心は芽生えました。それを伝えていくことで同じ考えの仲間を持つ事が出来るようになりました。これからもそんな仲間と共に立派なエアーブラシアーティストを目指していきたいと私は考えています。